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- なぜ祝う?クリスマスの始まりや気になる海外の子どもたちの過ごし方
目次
クリスマスの訪れが待ち遠しく感じる12月。
街中を彩る赤と緑のカラーを見るだけで、嬉しくなってしまいますよね。
ロマンティックなクリスマスは大人だけでなく、子どもにとってもプレゼントがもらえる特別な日。
いつものワンパクっぷりをひそめて、サンタクロースが来るのを今か今かと待ち焦がれている子どもたちも多いはずです。
大人も子どもも楽しみにしているクリスマスは、一大イベントとして日本でもあたりまえのように普及しています。
しかし、クリスマスの始まりや海外での過ごし方などについて、意外と知らないことも多いものです。
そこで今回は、クリスマスを楽しみにしているすべての人へ向けて、クリスマスの起源やイヴの秘密、世界のクリスマスプレゼント事情などをご紹介します。
たくさんの疑問を深く知ることで、よりクリスマスが身近なものになりますよ!
どうやって始まった?意外と知らないクリスマスの歴史
クリスマスがいつ、どうやって始まったのか、知っている人は意外と少ないもの。
以下では、世界と日本のクリスマスの歴史についてお伝えしていきます。
<クリスマスはイエス・キリストの"降誕"を祝う日>
クリスマスは「イエス・キリストの誕生日」と思っている人もいるでしょう。
しかし実は誕生日ではなく、あくまでもイエス・キリストの誕生を祝う日なのだとか。
一部のキリスト教徒が祝い始めたことが、起源と言われています。
ポイントは、キリストの「誕生日」ではなく「降誕したとされる日」という点。
イエス・キリストの正式な誕生日は聖書にも記載されていないため、予想するしかなかったのでしょう。
イエス・キリストを敬う信徒の愛がクリスマスの起源だなんて、ステキなお話しですよね。
<日本最古のクリスマスは山口県で行われた!?>
日本最古のクリスマスは、山口県の司祭館でおこなわれたそう。
フランシスコ・ザビエルとともに布教活動をしていたコスメ・デ・トレースによって、おこなわれたと伝えられています。
その後、戦乱の世とされる戦国時代が終わり、天下泰平の世・江戸時代が幕をあけますが、徳川幕府によってキリスト教が禁教とされてしまいます。
それにより日本のクリスマスは一旦途切れたかのように思えましたが、「長崎にて隠れキリシタンがひっそりとクリスマスを祝っていた」とのエピソードが残されているそうです。
さらに時代は移り変わり、大正天皇(1879-1926)の崩御(ほうぎょ)によって12月25日が祝日に。
これがクリスマスを楽しむ大きなきっかけになったと言われています。
また、ちょうどこの時期は人々の生活の大きな転換期。
洋風が好まれたことが後押しとなり、クリスマスの文化が広く普及していったのです。
イエス・キリストと信徒たちが始まりをもたらしたクリスマス。
それが今や世界中の人々に愛される一大イベントとして発展したなんて驚きですね。
もう一つの起源 冬至祭・ユールとクリスマスツリーについて
クリスマスのもう一つの始まりとされているのが「冬至祭・ユール」です。
北欧に伝わる古い祭りで、キリスト教よりも歴史は古いとされています。
北欧の人たちは冬至を「太陽の復活する日」と考えており、冬至の時期にあらわれる太陽を神聖で大切なものとして盛大に祝ってきました。
また、ユールには同時に豊穣への願いも込められているそうで、人々にとって特別な日だったそうです。
そのため、現在でも北欧諸国では祝いの日であるクリスマスのことをユールと呼ぶ慣習が残っているのだとか。
さらに、ユールでは冬至の前に森で樫の木を伐採し、リボンをつけて家の中に飾る習慣がありました。
それが、現代につながるクリスマスツリーの始まりだと伝えられています。
北欧の人たちにとって、樫の木は生命の象徴。
ユールの期間中に悪霊が家に入ることを防ぐため、不思議な力があると信じられていた樫の木を使ったと言われているのです。
そんなクリスマスツリーですが、17世紀から18世紀の間に飾られていたものは、私たちが普段見ているものと少し違います。
現代ではリンゴやボール、星、ステッキなどのオーナメントを飾りつけますが、当時はフルーツやお菓子、火のついたキャンドルが飾られていたそうです。
火のついたキャンドルなんて少し危ない気もしますよね。
しかし、ゆらゆらと揺れる火が照らすクリスマスツリーは当時の人々にとって、希望の象徴だったのかもしれませんね。
24日=イヴは間違い!?クリスマスイヴの豆知識
クリスマスはご存じのように12月25日で、クリスマスイヴはその前日の12月24日とされています。
しかし、本来のクリスマスイヴはクリスマス当日の夜、つまり24日の日没から深夜0時までのごく短い時間を指しているそうです。
つまり、クリスマスの一部として捉えるのが本来の正しい意味のようです。
イヴはイブニングを略したものですから、たしかにそう考えるとしっくりくる気がしますね。
なお、一般的な家庭ではイヴに恋人や家族とパーティーをすることが多いのですが、キリスト教徒は教会で夜半のミサを行う日としています。
Christmas?X'mas?クリスマスの表記の謎
クリスマスの表記は、「Christmas」「X'mas」の2種類ありますよね。
ショッピングモールなどの広告でも、どちらの表記も使われています。
「Christmas」が文章的に正しい表記と言えるのでしょうが、それならなぜ「X'mas」という表記が使われるようになったのでしょうか。
実は、そこにもクリスマスの始まりとなったイエス・キリストが深く関係しています。
X'masの「X」は、キリストをあらわすギリシャの略語。
その後に続くmasは「祝祭日」「祭り」といった意味があります。
つまり、キリストと祝祭日を合わせて結果「X'mas」という表記ができたのです。
待ち遠しい気持ちを形に…日本にはない"アドベント"
海外には「アドベント」というイエス・キリストの降誕を待ち望む期間があり、それを楽しむ風習があります。
日本ではあまりなじみのないものですが、「アドベントカレンダー」や「シュトレン(シュトーレン)」ならば、聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
アドベントカレンダーは、クリスマス当日までの日数を数えられるカレンダーです。
カレンダーの日付部分が小窓タイプになっており、毎日窓を開けてクリスマスの訪れを待ちます。
最後の日には小さなお菓子などが入っているため、子どもたちと一緒にワクワクした気持ちでクリスマスを待てることでしょう。
また、シュトレンもクリスマスを迎える上での楽しみの一つです。
しっかりとした食感が特徴で、ドライフルーツやラム酒がたっぷりと入っており、日持ちするように作られています。
そんなシュトレンの本場ドイツでは、アドベント開始から一枚ずつ切り分けて食べる習慣があり、大切な人々とクリスマスの訪れをまつのです。
なお、2019年のアドベント時期は12月1日(日)~12月24日(火)となっています。
今年はアドベントカレンダーやシュトレンを買って、クリスマスの楽しみを増やしてみてはいかがでしょうか。
善意が起こした奇跡!プレゼントを靴下に入れるようになった理由
クリスマスプレゼントを入れる場所といえば、「靴下」です。
子どものころ、プレゼントのために、ベッドの近くに靴下をぶら下げた方も多いのではないでしょうか?
靴下にプレゼントが入っていた時の驚きと喜びは、何ものにも代えがたい幸せだったと思います。
手渡しよりもずっと、靴下に入っていたほうが嬉しさは増したものです。
しかし、よく考えてみると「なぜ靴下にプレゼントを入れるのだろう?」と、不思議に思った人もいるのではないでしょうか。
靴下にプレゼントを入れるきっかけになったのは、サンタクロースのモデルになった聖ニコラウスが関係していると言われています。
そう言われるようになったエピソードをご紹介します。
昔、貧しい家族が住んでいました。
3人の娘を身売りしなければならなくなったその家族を見て哀れに思った聖ニコラウスは、その家族を助けるために窓から金貨を投げたのです。
その金貨は偶然、暖炉の近くに干していた娘の靴下の中に入りました。
金貨のお陰で、娘は身売りしなくてすむようになったのです。
このエピソードがもととなり、靴下にプレゼントを入れるようになったのだと言われています。
実はこのエピソードには続きがあります。
1人目と2人目の娘は聖ニコラウスの投げ入れた金貨のおかげで助かったのですが、3人目の娘はまだ身売りの危機がありました。
こっそり3人目の娘も助けようとした聖ニコラウス。
煙突から忍び込み、またも金貨を置こうとしました。
しかし、ちょうど娘の父親に見つかり、たいそう驚かれたという話です。
「煙突からサンタクロースがやってくる」というほほえましい逸話も、聖ニコラウスが始まりだったのですね。
日本とどう違う?世界のクリスマスプレゼント事情
クリスマス最大の楽しみといえば、プレゼントですよね。
日本におけるクリスマスプレゼントの始まりは明治時代で、軍の市民への食料配布がきっかけだと言われています。
時代は流れ、現代では子どもに見つからないよう、靴下にプレゼントを入れたり枕元に置いたり、ツリーの下に置いたりするのが定番となっていますよね。
しかし、日本と世界のクリスマスプレゼントの渡し方は少し違います。
気になる世界のクリスマスプレゼント事情を見ていきましょう。
<アメリカ>
アメリカではクリスマス当日にプレゼントを置く習慣はありません。
クリスマスの約2週間前から、ツリーの下にたくさんのプレゼントを置くのがアメリカ流。
映画でもこのような光景はよく目にしますね。
加えて、一度に置くのではなく、家に来た近所の人や親戚、知人がプレゼントを置いていく流れとなっています。
そのため、クリスマスが近づくにつれてプレゼントがどんどん増えていくのです。
そのため、アメリカの子どもたちにとってクリスマスは「サンタさんがプレゼントをくれる日」だけではなく、「家族や近所の人たちがプレゼントをくれてみんなでお祝いする日」とも考えられています。
<ドイツ>
ドイツの子どもたちは、クリスマスプレゼントを2回もらえます。
1回目が12月6日の「聖ニコラウスの日」。
前日5日の夜、子どもたちはピカピカのブーツやカラフルなプレートを玄関や窓に置き、聖ニコラウスの訪れを待ちます。
そして、寝ている間に聖ニコラウスがやってきて、一年間よい子にしていたご褒美としてお菓子やフルーツなどのプレゼントを入れてくれるといいます。
2回目は12月25日のクリスマス当日。
このときプレゼントを持ってくるのは天使のような姿をした「クリスト・キント」や、「ヴァイナハツマン」です(地域によって異なります)。
クリスト・キントは名前こそ「小さいキリスト」という意味ですが、その姿は髪の長い女性だとされています。
一方、ヴァイナハツマンは「ヴァイ(聖なる)」「ナハツ(夜に)」「マン(男)」でサンタクロースのこと。
きちんとトレンドマークの赤い服を着ています。
さらに、ドイツでは悪い子には嬉しくないプレゼントが贈られるとの逸話も…。
「クネヒト・ループレヒト(ブラックサンタクロース)」と呼ばれる髭をたくわえた黒い服のサンタがやってきて、石炭やジャガイモなど子どもが喜ばないものを置いていくそうです。
加えて、クネヒト・ループレヒトの横にいる怪物・クランプスが、悪い子を連れ去ってしまうというちょっとこわいお話も伝わっています。
<イギリス>
イギリスの子どもたちへのプレゼントも日本と同様、クリスマスに靴下の中や枕元に置かれます。
ただ少し違うのは、寝る前に子どもたちがサンタさんへのお礼としてシェリー酒やパイを用意することです。
トナカイには人参を用意するという徹底ぶりも…。
こうしたステキな慣習が、近年では日本でも広まりつつあり、クッキーや紅茶を準備するお家も増えてきています。
いずれにしても「お礼をしたい!」という、子どもたちの気持ちは微笑ましいものですね。
<オーストラリア>
オーストラリアは南半球なので、真夏にクリスマスを迎えます。
クリスマスと真夏の組み合わせとは、なかなかめずらしいものですよね。
そんなオーストラリアでは、サンタクロースではなく家族からクリスマスプレゼントをもらうのが一般的です。
大人同士も予算を決めてプレゼントを購入し、くじ引きゲームでプレゼント交換をします。
「じゃあサンタは来ないってこと?」と疑問に思うかもしれませんが、サンタクロースはオーストラリアにもちゃんとやってきます。
ショッピングモールやビーチに出没する姿がたびたび目撃されており、短パンや半袖などのラフな格好で海を楽しんでいるのだとか。
<フィンランド>
サンタクロースの国としても有名なフィンランド。
サンタクロースがプレゼントを届けると思いきや、日本のように親がこっそりと用意することはなく、24日の夜に家族同士でプレゼント交換をします。
子どもだけでなく、大人同士もプレゼントを交換するなんてステキですね。
またプレゼントは一人一個というわけではなく、何個も用意します。
各家庭によって異なりますが、サンタクロースが直接家に来るように依頼する家庭も少なくありません。
プレゼント交換が終わった後にサンタクロースが家に訪ねて来るという流れが多く、その後は一緒に歌を歌って楽しく過ごすそうです。
パーティーの最後は「一年よい子で待っていること」と約束し、また来年の再開を楽しみに別れます。
まとめ
イエス・キリストやユールなど、クリスマスといっても始まり・起源はさまざまです。
海外での過ごし方やプレゼント事情も、その国ごとに違いクリスマスの多様性を感じられます。
クリスマスのことをもっと知ることで、いつもと少し違った気分で12月25日を迎えられるのではないでしょうか。
アドベントカレンダーやシュトレンも取り入れながら、今年のクリスマスをめいっぱい楽しんでみてくださいね。
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