- いえらぶ暮らしコラム>
- 暮らし>
- 10月18日は木造住宅の日!木造住宅を購入するメリット・デメリットは?
目次
日本では古来より木材が入手しやすい環境だったため、木造建築が発達してきました。
耐震強度こそ鉄骨や鉄筋コンクリート造の建物には敵いませんが、木を使った温かみのある木造住宅はとても魅力的です。
そんな木造住宅の名前を冠した記念日があるのをご存じでしょうか?
この記事では木造住宅の日の制定のきっかけや、木造住宅のメリット・デメリットをまとめました。
木造住宅の購入を検討されている方は是非ご覧ください。
木造住宅の日とは?制定の由来と目的をご紹介
10月18日の「木造住宅の日」は1998年に日本木造住宅産業協会によって制定された記念日です。
その由来は住宅の住(じゅう)から10月に、木の漢字を分解すると十と八になることから18日となったようです。
木造住宅の日の制定は、木造軸組工法を指導するにあたって中心的な役割を果たすこととなった木造住宅産業協会のさらなる認知度の向上を目的としています。
「木造軸組工法」とは日本でもっとも多く採用されている木造住宅の工法で、在来工法や伝統工法とも呼ばれています。
古くから数多くの職人たちによって脈々と受け継がれてきた匠の技そのものです。
現在では従来の木造軸組工法に加え、北米で発祥した2×4(ツーバイフォー)工法で建てられた木造住宅の人気も高く、ハウスメーカー各社はそれぞれの強みを活かした住宅をこぞって展開しています。
日本における木造住宅の種類とは?
木造住宅とは土台や柱、梁や壁など住宅を構成する主要な部分に木材が使われている住宅を指します。
木材が持つ特性は日本人にとって馴染み深く、古くからたくさんの木造住宅が供給されてきました。
現在の木造住宅ではすべてに木材が使われている訳ではありません。
木と木を繋ぐ接合部に金属を使うことで耐震性能を高めた構造になっていることが一般的です。
このような木造住宅にはどういった種類のものがあるのでしょうか?
日本で用いられる木造住宅の工法は大きく2つある
日本でもっとも多く採用されている木造住宅の建築工法は先ほどもご紹介した木造軸組工法です。
この工法は柱や梁を組み合わせて骨組みを作り、筋交いを入れることで強度を出しています。
比較的加工がしやすいことから変形した土地や傾斜地などでも制限なく建築できるという点が人気の理由です。
次いで2×4(ツーバイフォー)工法での木造住宅も人気があります。
2×4工法は2インチ×4インチに切り揃えられた角材で枠組みを作り、そこに壁・天井・床分の合板を打ち付けることで箱状のユニットを作っていきます。
それらを組み合わせることで住宅を形作り、最終的には開口する部分をくり抜いて完成です。
元々北米の寒冷地で冬の暖房費を4分の1に削減することを目的に考案された工法なだけあって、気密性が高いという特徴があります。
また使われる建材の規格が統一されているため、職人の技術によって品質に差が出にくいという点も人気の理由です。
日本では古くから木造軸組工法が発達してきた
日本では昔から木に囲まれた生活を営んできたため、建材にも木材が使われてきました。
また古くから信仰や権威の象徴としてたくさんの寺社や仏閣が建立され、木造建築の技術が発達し、今でも建築される住宅の約9割が木造という世界でも有数の木造建築が盛んな国になりました。
しかしその高い技術力は職人から職人へと受け継がれていくもので、職人の技量によって仕上がりが異なるという側面も持ち合わせています。
そのため近年では2×4のように、一定の規格のもとで安定した品質の住宅を供給できる木造住宅にも人気が集まっています。
木造住宅のメリットとデメリットとは?
日本の住宅のほとんどを占める木造住宅は、鉄骨や鉄筋コンクリートなど他の構造のものと比べてどういった違いがあるのでしょうか?
ここでは木造住宅のメリットとデメリットをご紹介いたします。
木造住宅のメリット
木造住宅は建築コストが安価です。
主要な建材である木材が鉄やコンクリートよりも安く調達でき、加工もしやすいため、同じ規模でも他の構造と比べて安く建てることができます。
さらに木材は断熱性能が高いため、余分な断熱材が必要ありません。
また木材は高い調湿機能が備わっていることでも有名です。
湿度が高いときには木材が湿気を吸収し、乾燥しているときには湿気を放出する作用によって、室内の環境を一定に保つことができます。
そしてなにより、天然の木に囲まれて生活できる木造住宅では、木の温かみを感じながら快適に過ごせます。
古くから木と共に歩んできた日本人にとって、木造住宅は落ち着きと温もりを与えてくれる大切な存在なのです。
木造住宅のデメリット
一方でデメリットもあります。
たとえば木造住宅では木という素材の強度の限界から、構造上どうしても間引くことができない柱や梁、壁などがあります。
そのため柱や壁のない広い空間を作ることや、ビルなどの高層建築物には向きません。
さらに建材は現場で加工されることも多いため、職人の技量によって品質にばらつきがある点もデメリットといえます。
また木材はシロアリの被害を受けてしまう可能性があるため、シロアリ対策を避けて通ることはできません。
木造住宅ではシロアリ対策も建物維持に必要な修繕として割り切らなければなりません。
木造住宅の寿命はどのくらい?
古くから日本人に親しまれてきた木造住宅ですが、その強度は鉄骨や鉄筋コンクリートに及ぶものではありません。
一方で数百年もの間、当時の姿を今に残す木造建築物もあります。
木造住宅の寿命はどの程度あるのでしょうか?
木造住宅の法定耐用年数は22年
法定耐用年数とは、固定資産である住宅の原価償却をおこなうために使われている、素材や構造によって定められた税務上の取り決めです。
それによると鉄筋コンクリートで作られた住宅の法定耐用年数は47年とされているのに対し、木造住宅は22年と半分以下に設定されています。
これは木よりも鉄やコンクリートが朽ち果てるまでに時間が掛かることが原因です。
しかしこれはあくまで便宜上設定されているもので、実際に使用できるであろう期待耐用年数とは大きく異なります。
木造住宅では建築内容により認定基準が設けられています。
その基準によって期待耐用年数は変わってきますが、なかでも長期優良住宅認定を受けた高水準の木造住宅では、100年を超えて使い続けることができるとされています。
木造住宅を長く使い続けるために大切なメンテナンスとは?
鉄骨や鉄筋コンクリートよりも耐用年数が短いとされている木造住宅ですが、定期的に適切なメンテナンスをおこなうことで、安心して長い間住み続けることも可能です。
たとえば屋根や外壁などは風雨に晒されている分、劣化のスピードが早いです。
何も対策をせずに放置しておくと、漏水や壁材剥離の原因となってしまうため注意が必要です。
また床下や水回りの設備なども、屋根や外壁に次いで劣化が進みやすい場所です。
カビやシロアリが発生したまま何も手を打たないと、修繕費用が膨大になってしまうこともあるので、気を付けましょう。
これらの不具合を防ぐためには、定期的な点検と長期的な修繕計画を立てることが有効です。
定期的に点検をおこなうことで不具合の発見が遅れることを避けることができ、不具合がまだ軽微な段階で処置できるため、修繕費用を安く抑えることにも繋がります。
維持・修繕をしっかりとおこなうことで、長い間安心して住み続けることができます。
まとめ
木造住宅は天然の木に囲まれた温もりのある環境を、手頃な価格で手に入れることができます。
また一定の基準を満たした木造住宅を選ぶことで、安全で快適な住環境を確保することも可能です。
各ハウスメーカーでは独自の強みを活かし、ユニークな住宅を次々と発信しています。
ポータルサイトなどで分かりやすくまとめてあるので、まずは見比べてみてはいかがでしょうか?
新築一戸建てを探す
いえらぶでは物件や不動産会社の口コミを見て比較できます。
よりクリアな情報から、あなたにぴったりの
いい家を選んでみませんか?
「いい家」を探す
Writer この記事を書いた人
- いえらぶコラム編集部
- いえらぶコラム編集部は、皆さまの住まい探しに役立つ知識や、暮らしを豊かにする情報を発信していきます。