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- 8月31日は「空き家整理の日」空き家を放置しているとどうなる?増え続ける現状と解決方法をご紹介!
目次
近年ニュースなどでも取り沙汰され、増え続ける「空き家問題」。
この空き家問題を考えてもらいたいとの思いから、毎年8月31日は「空き家整理の日」に制定されました。
今回は、「空き家整理の日」とはなにか、また空き家を放置していると起こる問題、空き家整理の方法について解説します。
現在、空き家を所有している方はぜひ参考にしてくださいね。
8月31日の「空き家整理の日」とはどんな日?
「空き家整理の日」とは、夏の終わりに空き家の整理を考えてもらいたいという思いから、2016年に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されました。
住む人がいなくなり、増加し続ける空き家は、防犯上や衛生上・景観上の観点から地域住民に悪影響を与えることが大きな問題になっており、その空き家や家財の整理に関心を持ってもらうことを目的としています。
<8月31日頃は「二百十日」>
「二百十日」は雑節のひとつで二十四節気「立春」(2月4日頃)を起算日として210日目の(立春の209日後の日)にあたるとされています。
この二百十日にあたる日は年により変動し、近年では8月31日または9月1日となります。
立春の変動により、9月2日が二百十日となることがありますが、次に現れるのは2203年でもっとも稀となっています。
二百十日が歴に記載されるようになったのは江戸時代初期のことで、農家に注意を促すことを目的としており、二百十日にあたる日の前後には風害を免れるよう祈願し各地の神社などで、風祭や風鎮際が開催されていました。
二百十日は台風が襲来することが多い「特異日」とされているそうですが、統計的に見ると必ずしも「台風の多い日」ということではありません。
しかし、空き家整理の日と二百十日の時期がかぶっているのでこの機会に空き家の整理について考えてみるとよいでしょう。
8月31日は「空き家整理の日」!空き家を放置していると起こる問題について
現在、我が国では核家族化が進み、広くて大きな家に2世帯、3世帯家族で暮らすというよりは、少人数でコンパクトな住まいで暮らすスタイルが主流になりました。
さらに昨今は少子高齢化が進み、近い将来国民の10人に4人が65歳以上になるという超高齢化社会になることが予想されています。
さらに、日本ではすでに人口減少が始まっており、高齢化社会がますます加速すると言われています。
このような高齢化社会、人口が少ない時代になると、住む人が亡くなることで空き家が増加し、それが再利用されずに廃墟化するという事態に陥ります。
空き家が再利用されず、そのまま放置しておくとさまざまな問題が発生します。
以下で詳しく見ていきましょう。
<犯罪に利用される>
空き家を放置していると、犯罪者の標的にされてしまいます。
空き家はゴミや燃えやすいものが放置されていることも多く、ひと気がなく通行人の目に触れにくいです。
また、古い建物だと燃えやすい構造であることも多いので、これらの条件がそろっている空き家は放火犯に狙われやすいのです。
もし放火された際に、誰かが住んでいる住宅であれば、ボヤ程度で済んだはずの火事がひと気のない空き家のために鎮火が遅れ、大火災に発展してしまう恐れもあります。
空き家が遠方にあり管理が行き届いていない場合、誰かが建物に忍び込んでいたとしても気づくことができません。
実際2018年には、逃亡中の受刑者が空き家に潜伏していたという事件が発生しました。
ほかにも、家主の目が届かないことを知った犯罪組織が違法薬物の栽培をおこない、事件に発展したケースもあります。
<台風や地震による半壊や倒壊の危険性>
日本では毎年多くの自然災害が起こっています。
台風や地震によって看板や瓦が落下したり、窓ガラスが破損したりし、最悪の場合半壊や倒壊してしまう危険性もあります。
看板や窓ガラス、瓦が落下したことが原因で近隣住民や通行人にケガを負わせてしまったり、死亡事故に発展したりする場合もあります。
このような場合、億単位での損害賠償を請求されると試算されています。
<野生生物が住みついたり害虫が発生したりする可能性がある>
長年空き家を放置していることにより、野生動物が住みつき糞尿により悪臭を発生させてしまう可能性もあります。
さらには、空き家内に生ものが放置されている場合は、害虫が大量発生している恐れもあります。
スズメバチやムカデなどの有害な生物が住みついた場合、建物への損害だけでなく、近隣住民や通行人まで危険にさらしてしまう可能性もあるでしょう。
<不法投棄される>
空き家状態に目をつけ、ゴミや不要になった家電、古いタイヤなどを廃棄する不審者・違法業者に侵入されてしまうケースもあります。
所有している空き家を久しぶりに見に行ったら、粗大ごみが敷地いっぱいに山積みにされているかもしれません。
ひとたび不法投棄が始まれば、それに便乗して不法投棄をする人がどんどん集まってくる可能性もあるでしょう。
もちろん、不法投棄の撤去責任は投棄をした本人に課せられますが、犯人が見つからない場合、空き家の所有者が撤去責任を負うことになります。
不用品の撤去は家電1つにつき1,000~5,000円程度、古いタイヤは1本1,000~2,000円程度とされていることから、他人の不用品の処分費を肩代わりすることはなんとしても避けたいですよね。
ほかにも、空き家は所有しているだけで固定資産税が課せられるので毎年納税しなくてはなりません。
しかし、特定空き家に指定されると固定資産税の軽減措置から除外されるため、大幅な増税となってしまいます。
8月31日は「空き家整理の日」!空き家を整理する方法は?
ここまで、空き家が増え続ける現状とその理由、空き家を放置することにより発生する問題についてお伝えしてきました。
それでは、空き家を整理するにはどのような方法があるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
<1.空き家を売却する>
空き家の解決法で一番多いのが「売却」することと言われています。
売却することによって、管理の手間や税金の負担から解放され、現金化して相続する方も多いようです。
空き家の立地や状態、周辺環境・市場を見ながら不動産仲介会社に仲介を依頼して売却を進めます。
<2.空き家バンクに登録する>
市街地の空き家であれば、すぐに買い手が見つかる可能性がありますが、郊外にある空き家だと購入希望者が現れるまでに時間がかかる場合もあります。
また低価格で売りに出す場合、不動産会社の得られる報酬も少なくなってしまうので、積極的に売却活動をしてもらえない可能性もあります。
そうした時に利用したいのが「空き家バンク」です。
空き家バンクは自治体が運営するサービスで、売却したい空き家を登録しておけば空き家に興味を持った人の連絡先を教えてくれます。
ただし、不動産仲介会社のように仲介はおこなってくれないので、自分で物件を案内したり契約書を作成したりするか、案内や契約書の作成だけをプロに依頼するといったことが求められます。
<3.賃貸物件として貸し出す>
人が住まなくなり、管理されなくなると建物や住宅設備は劣化が早くなりますが、賃貸物件として貸し出すことができれば、住人が自然と管理してくれます。
また、家賃収入も得られるので、固定資産税の支払いにあてることも可能ですよ。
まとめ
今回は「空き家整理の日」はどのような日なのか、また空き家を放置していると起こる問題、その解決方法についてお伝えしました。
空き家を放置しているとさまざまな問題が発生します。
大きなトラブルに発展する前に、早めの対策をおこないましょう。
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Writer この記事を書いた人
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