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- 建築模型を堪能!東京品川「建築倉庫ミュージアム」の魅力と企画展の概要
目次
2016年6月18日、東京都品川区の臨海部・天王洲アイルにオープンした「建築倉庫ミュージアム」。
オープンから3年以上経過した今も、多くの建築好きやアート好きの方々に注目されている国内唯一の建築模型専門の美術・博物館です。
展示や保存・保管がされている建築模型は、なかなかお目にかかれないもの。大人だけでなく、子どもにとってもワクワク、ドキドキできる時間になるはずです。
そこで今回は、品川にある建築倉庫ミュージアムの概要や魅力、2019年11月8日(金)~2020年1月18日(土)を会期に開催されている企画展「Steven Holl:Making Architecture」についてご紹介します。
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建築模型を堪能できる「建築倉庫ミュージアム」とは
建築倉庫ミュージアムは、「学ぶ・楽しむ・感動するミュージアム」をテーマに作られた建築模型専門の美術・博物館であり、天王洲アイルを中心に保存・保管業を行っている会社「寺田倉庫」が運営しています。
建築やアートが好きな方なら、その空間に入るだけでも心が弾むでしょう。
また、建築に興味がないという方でも、プラモデルなどの工作物が好きならワクワクすること必須です。
以下の魅力を知り、ぜひ建築倉庫ミュージアム内で探検を楽しんでみてください。
・プロ渾身の模型が並ぶ!海外の建築ファンも注目する建築模型たち
※写真はイメージです
建築倉庫ミュージアムでは、建築家や建築事務所がコンペティションに出す建築模型がそのまま展示されています。
広さ約450㎡、天井高5.2mの施設内には白い棚が整然と並んでおり、その上に数多くの建築模型が展示されているのですが、そのさまはかなりユニーク。規模が大きく、迫力があるため、見応えは十分です。
国内外で活躍する建築家や設計事務所の模型が集結している美術館は、日本広しといえども建築倉庫ミュージアムだけでしょう。
現在、日本の建築は海外からも注目を浴びており、建築物を見るために日本まで足を運ぶ外国人観光客も少なくないそうです。
そういった海外の建築ファンの間でも、建築倉庫ミュージアムは斬新でおもしろい美術館として認知度が高まっています。
・造られることのなかった幻の建築!別の未来を見せてくれる建築模型たち
建築倉庫ミュージアムでは、コンペティションやプレゼンテーションなどで残念ながら不採用となった建築の模型も展示されています。
なかには、20年以上前に作られた建築模型も…。
実際に建つことはなかった幻の建築ですが、評価は高く、模型を通して訪れたかもしれない未来を見ることができます。
実際に建てられた建築物を思い浮かべ、頭のなかで両者を比べてみるのもおもしろいかもしれませんね。
・QRコードで実際の建物の写真を見ながら展示物を見学できる
※写真はイメージです
各展示物には、設計した設計を担当した建築家の名前やプロジェクト名などが記載されているプレートが添えられています。
また、プレートにはQRコードが表示されており(すべてではありません)、スマートフォンで読み込むと建築家のプロフィールと一緒に、実際の建物の写真を見ることも可能です。
・建築家の思い描く景色が垣間見える検討模型たち
建築倉庫ミュージアムには、さまざまな模型が展示されていますが、なかでも注目して見てほしいのが「検討模型」です。
検討模型は、設計内容を確認する際に作られる簡易模型。建物の建ぺい率※や構造、ドアの付け方、最終的なデザインなど、一つの建築物を作る流れを確認できます。
※敷地面積に対する建築面積の割合
完成された建築を見るだけでは分からない、建築家たちが思い描いた景色を見られるのも、建築倉庫ミュージアムならではの魅力といえるでしょう。
・何万マイルの距離もゼロに!海外の建築物の模型を楽しめる
※写真はイメージです
建築倉庫ミュージアムでは、日本だけでなく海外の建築家が手掛けた建築物の模型も展示されています。
実際に見に行くのがむずかしい海外の建築物も、建築倉庫ミュージアムに足を運べばミニチュアですが見ることが可能です。
本来であれば、海を越えた先にある建築物たち。それらを細部まで、かつ間近で見られるなんて素敵ですよね。
・施設内の撮影OK!興味をひかれた建築模型を写真に残せる
建築倉庫ミュージアムでは、展示された建築模型の写真を撮ることができます(フラッシュ撮影はNG)。
いつまででも見ていたい秀逸な作品を、写真に残せるのはうれしいですよね。
・常に新しい建築模型に出会える可能性がある
建築倉庫ミュージアムでは、会期ごとに入れ替えが行われます。
模型の配置を変えたり、新しい模型が搬入されたりといったことが起こるので、展示を見に行ったタイミングで新作に出会える可能性もあるのです。
定期的に足を運びたくなる美術館は、そうあるものではありません。
いつでも新鮮な気持ちで展示物を見られることも、多くの方々に愛されるゆえんなのでしょう。
建築を生業にしている方ならまだしも、一般の方の場合は建築模型をマジマジと見る機会なんてそうあるものではありません。
一見すると無骨に見える倉庫に整然と並ぶ白い棚、そこに展示された美しい模型たち。
言葉の羅列(られつ)だけではミスマッチなはずのそれらが、まるで一つの作品のようです。
独特の空間に立ち、細部にまで目をこらせば、たくさんの建築家たちの面影とくるはずのなかった未来が浮かんでくるに違いありません。
<建築倉庫ミュージアム>
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫本社ビル1F
アクセス:りんかい線・東京モノレール「天王洲アイル駅」徒歩4分
時間:11:00~19:00(最終入館18:00)
休館:月曜日(祝日の場合、翌火曜日が休館)
ARCHI-DEPOT Museum | 建築倉庫 | Learning about the diversity of Japanese architects/ PLAY TOKYO
企画展「Steven Holl:Making Architecture」が開催
建築倉庫ミュージアムでは、2019年11月8日(金)~2020年1月18日(土)を会期に、企画展「Steven Holl:Making Architecture」が開催されています。
本展は、アメリカ人建築家「スティーヴン・ホール(Steven Holl)※」の最近の作品を中心に構成された企画展。
※スティーヴン・ホールは、アメリカを代表する建築家。2001年にはタイム誌で「アメリカ最高の建築家」と称されたほか、2012年にはAIAゴールドメダルを受賞。ニューヨークと北京にオフィスを構えており、72歳を迎えた現在も精力的に活動している。代表作「ヘルシンキ現代美術館(フィンランド_1998年)」「マサチューセッツ工科大学の学生寮・シモンズホール(アメリカ_2003年)」
2018年のニューヨーク展を皮切りに、ソウル、北京、南京、上海でも開催されており、それに続く日本巡回展として注目を集めています。
スティーヴン・ホールの設計の源となるのは、毎朝描かれる水彩画。愛用のスケッチブックに描かれた水彩画の数は、のべ3万枚を超えるそうです。
その水彩画をもとに、3Dモデリングツールによって模型が制作され、またスケッチに戻るという工程を繰り返し行うとのこと。
原初的なアプローチと最先端デジタルツールという、相反する2つの技術を駆使したプロセスを繰り返すなかで生まれた独自の建築は、業界関係者のみならず世界中の建築ファンを虜にしています。
本展では上海展から追加された6作品を含め、スティーヴン・ホールの近作17作品をメインにした約100点のドローイングを展示。
また、スタディ模型やプレゼンテーション模型、建築図面、映像なども展示されており、日本初展示となるのべ150点を堪能できる構成に仕上がっています。
アメリカ最高の建築家と称されたスティーヴン・ホール。
「Making Architecture(建築をつくる)」というシンプルでムダのない信念をつらぬく彼の姿勢は、日々を生きる私たちに何をもたらすのか。
企画展「Steven Holl:Making Architecture」を通して、ぜひ自分の目で確認してみてください。
<Steven Holl:Making Architecture>
会場:建築倉庫ミュージアム 展示室A、B
会期:2019年11月8日(金)~2020年1月18日(土)
まとめ
建築模型の劣化を防ぐため、倉庫内は気温20度で保たれています。訪れる時期によっては肌寒く感じるので、ストールなど羽織るものを持っておくとよいでしょう。
ところせましと並べられた建築模型を眺めながら、訪れることのなかった未来に思いを馳せるのもまた一興。ぜひ、実際に足を運んで建築家たちが思い描いた景色を体感してみてください。
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