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新元号の発表が楽しみになる?元号の歴史を振り返ってみよう
平成29年12月、政府は今上天皇が平成31年4月30日をもって退位されることを決定しました。
このことに伴い、翌5月1日には新天皇が誕生し、新しい元号が始まります。
30年間にわたって私たちの生活と密接に結びついていた「平成」という元号が終わってしまうというのはどこか寂しいものですね。
しかし一方では、「新しい元号は何になるんだろう?」という少しワクワクするような気持もあるのではないでしょうか。
そこで今回は、4月1日に新元号が発表されるまでに知っておきたい元号の歴史をご紹介します。
そもそも元号って?
明治、大正、昭和、平成と私たちの身近にあった「元号」。
しかし、例えば平成という言葉になじみがあっても、元号という言葉の意味を改めて尋ねられるとすぐに答えられる方は少ないのではないのでしょうか。
もともと元号とは、中国の古代王朝である漢の武帝の時代から使われ始めました。
その後、次第に近隣の様々な国でも使われるようになり、中国と交流のあった日本でも使われるようになったのです。
日本の元号の歴史を知ろう
日本で一番古い元号は「大化(たいか)」で、645年に始まりました。
歴史の教科書で「大化の改新」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
かつては元号が変わるタイミングに決まりはなく、占いや天変地異などの様々な理由から元号が移り変わり、短期間で元号が変わることもあったそうです。
現在は、新しい天皇陛下が即位されることに伴って新しい元号に変わります。
この方式が採用されたのが、江戸時代の「慶応」という元号を「明治」に改元(元号を新しく改めること)したときのことです。
現在は昭和54年に成立した「元号法」という法律に基づいて、天皇陛下が新たに即位したときにだけ改元すると定められています。
新元号発表までもう少し!元号ってどうやって決まるの?
先ほどお話した「元号法」には、「元号は政令で定める」、「皇位の継承があった場合に改める」とあるだけです。
具体的な決め方や、その手順については定められていないのです。
ただ、具体的な定めはないもののいくつかの選定条件は存在するようです。
それは次のとおりです。
1.国民の理想としてふさわしいような、よい意味を持つものであること
2.漢字2文字であること
3.書きやすいこと
4.読みやすいこと
5.これまでに元号または送り仮名として用いられたものではないこと
6.俗用されているものでないこと
国民が親しみやすいもので独自性があるもの、ということなのでしょうね。
ここで元号の選定条件を挙げましたが、元号の案はいったい誰が作るのでしょうか?
案を作るのは漢文学や国文学の大学教授たち、いわゆる「有識者」の方々だそうです。
彼らがそれぞれ2個から5個の元号案を考案し、内閣官房長官が選定します。
その後、国民の代表として衆議院・参議院それぞれの議長に意見を聞いたうえで、最終的に閣議決定されるのです。
ちなみに、「平成」という元号を選んだのは安岡正篤(やすおか まさひろ)という陽明学者で、「内外、天地とも平和が達成される」という意味を込めて付けられているそうです。
もしかしたら、新元号の案はもう出揃っているのかもしれませんね!
新元号は何だろう?
4月に公表されるまで全く情報のない新しい元号ですが、あちこちで様々な予測が飛び交っています。
例えば、「頭文字はM、T、S、Hで始まることはないだろう」というもの。
これは、平成という元号が選ばれたときに昭和と同じSから始まる元号が案から除外された、という理由からです。
平成31年は「H31」と表記されることがありますし、意外と信ぴょう性が高いかもしれませんね。
いずれにせよ、新元号が発表される4月が楽しみです。
元号雑学:「光文事件」って知ってる?
皆さんは「光文事件」という事件をご存知でしょうか。
これは、元号が大正15年の12月25日に大正天皇が崩御した直後に東京日日新聞(現在の毎日新聞)が、新元号は「光文」だと号外を出したものです。
しかし、ご存知のように新元号は「昭和」でしたね。
内閣の元号案に「光文」という案は実際に存在したようですが、結局は採用されませんでした。
内閣案の一つであったにすぎないものが外部に漏れてしまったものに記者が飛び付いて号外記事を出してしまったとのことです。
この事件は、当時の東京日日新聞の社長が辞意を表明するなど大騒ぎになりました。
昭和から平成への改元時も、新元号は「旭日(あさひ)」であるという噂や「和光」であるという噂があったそうですよ。
まとめ
いかがでしたか?
元号の歴史や改元に伴う騒ぎなど、興味深いことが数多くあったのではないでしょうか。
2019年現在、元号という制度を採用している国は世界中で日本だけです。
元号と西暦の両方があってややこしい、と感じている方もいるかもしれませんが、元号は世界で日本だけが使っている、ある意味日本の伝統と言っても良いのかもしれない独自の文化です。
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