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- 親指付け根がズキズキ痛い!外反母趾の原因・治し方や靴選びのポイント
目次
「足の親指の付け根が突き出してきた」「靴を履くと親指付け根が圧迫されてズキズキ痛い」という人は、外反母趾(がいはんぼし)かもしれません。
年齢に関係なく発症することが多く、悪化すると日常生活に支障をきたすおそれもあります。
まずは外反母趾の症状や原因を知り、自分が外反母趾かどうかを確認しましょう。
今回は、10代にも発症する足の病気・外反母趾の症状や原因、治療方法、靴選びのポイントなどをご紹介します。
外反母趾とよく似た症状の病気についても解説していきますので、ぜひご一読ください。
親指がくの字に曲がる!足の病気「外反母趾」とは?
外反母趾とは、足の親指が「く」の字に曲がる足の病気。
横に突き出した関節部が痛み、ひどい場合だと歩行時に痛みが生じ、靴を履くことさえままならなくなります。
外反母趾は、古くから靴を履く文化が根付いている欧米では認知度の高い病気です。
しかし、日本では外反母趾=病気という認識が低く、実際に外反母趾の手術を行う人はまだまだ少ないと言われています。
とはいえ、高齢化とともに足の変形に悩む人は増えることが予想されるので、今後は日本でも治療や手術を行う患者が増えていくでしょう。
足は体の重さを支え、歩行を支える重要な部分。
外反母趾をそのままにしておくと日常生活にも支障が出るため、状況に応じて適切な治療を受けることが大切です。
女性が多い!外反母趾になりやすい人と発症の原因
外反母趾の原因は、主に以下の3つです。
自分があてはまるかどうか、確認してみましょう。
<ハイヒールや幅の狭い靴を履いている>
外反母趾の外的要因としてあげられるのが、足と靴の不一致です。
とくに、ハイヒールや幅の狭い靴、つま先が細い靴は外反母趾の原因の主と言われています。
たとえば、ハイヒールを履くと体重が足のつま先部分に集中するので、足は自然と横に広がります(開帳足)。
しかし、ハイヒールは先が細くなっているので足が圧迫されてしまいます。
また、ヒールによって親指の付け根がくの字に曲がり、結果外反母趾を発症してしまうのです。
なお、外反母趾の多くは扁平足(へんぺいそく)であることも分かっています。
足のアーチがつぶれると足の幅が広くなるので、靴のサイズが合いづらくなると考えられます。
<生活習慣によるもの>
江戸時代などとはうって変わって、現代では靴を履くことが多くなりました。
1日のうちの大半を靴で過ごしている人もいるでしょう。
また、バイクや車などの乗り物を利用することも増えたため、自分の足で歩く機会が減ってきています。
実は、この便利な生活が外反母趾を生じやすくしている要因の1つでもあると言われています。
というのも、一昔前のように裸足で歩いたり、鼻緒のある下駄やサンダルで歩いたりすることは、足の筋骨格の形成において非常に重要です。
しかし、現代は便利になった反面、足の筋力が低下しやすい環境になっており、足のアーチがない扁平足や開帳足が増えてきているのです。
<そもそも外反母趾になりやすい足の形態をしている>
患者さんの中には「ハイヒールを履いたことがないのに外反母趾になってしまった」、「中学生や高校生のころには親指部分が変形していた」という人も少なくありません。
この場合、そもそも外反母趾になりやすい足の形態をしている可能性があります。
たとえば、先天的に扁平足の人や親指が人差し指よりも長い人(エジプト型)、親指付け根の関節(中足骨頭:ちゅうそくこつとう)が丸い人などは、外反母趾になりやすいと考えられています。
このように外反母趾の素因がある人もいるので、足の状態は注意深く見ておく必要があると言えるでしょう。
とくに子どもの場合、違和感に気づけないこともあるので、親が見て判断してあげることが大切です。
「靴が狭い」、「靴を履くと足が痛い」、「歩くと親指がズキズキ痛む」などの症状を訴えたときはすぐに患部を確認し、必要であれば速やかに医療機関を受診してください。
なお、外反母趾に遺伝的素因があると判明してはいませんが、足の形は親子で遺伝します。
そういう意味では、外反母趾は遺伝しやすいと言えるのかもしれませんね。
<女性だからというのも1つの要因かも>
外反母趾は女性に多く発症すると言われています。
発生頻度を男女比で見たとき、その比率は1:10と圧倒的。
女性のほうが男性よりも関節がやわらかくて筋力が弱いためとも考えられています。
つまり、女性であることも外反母趾の発症原因の1つと捉えられるのです。
なお、患者さんの年齢層は10代~高齢者までと幅広く、30~50代で悪化しやすいと言われています。
外反母趾を治す!どんな治療法があるの?
外反母趾は、親指が曲がった角度や痛みなどから症状の程度が分けられます。
目安は、軽度(20~30度)、中等度(30~40度)、重度(40度以上)です。
治療には「保存療法」と「手術療法」があり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
<生活指導で治す「保存療法」>
保存療法では、靴の選び方やインソールの調整、リハビリ(足指のストレッチや筋力強化など)をおこないます。
さらに、テーピングやサポーターによる矯正なども使い、症状の改善を目指します。
とくに有効なのが、足底板(アーチサポート)と呼ばれるものを靴の中に入れて足のアーチを持ち上げ、変形を矯正する治療法です。
他にも、足の親指にバンドを装着したり、足指の間に矯正器具を挟んだりする治療法もあります。
これらの治療法は軽度の外反母趾が対象となるので、医師と相談しながら症状の程度に応じた適切な治療を選択しましょう。
<骨を正して痛みを和らげる「手術療法」>
外反母趾がひどくなると、手術をおこないます。
術式はいくつかあるようですが、一般的には以下の2つの手術で完治を目指します。
>デルモ法
経度~中等度の外反母趾の治療は、デルモ法と呼ばれる術式でおこないます。
デルモ法は、親指の皮膚を小さく切開して曲がった骨を切り、横にずらして針金(ピン)を入れるというもの。
骨を正しい位置で固定し、くっつけることで親指が真っすぐになります。
なお、針金を抜くのは1ヶ月後です。
>経皮的手術
中等度~重度の外反母趾では、幅3mmの小型のメスや特殊な刃がついた棒状の専用器具で経皮的手術をおこないます。
切開する幅が小さいので皮膚の治りが良く、骨膜(こつまく)を傷つけるリスクが少ないそうです。
<手術を行うタイミング>
外反母趾は、変形しても痛みが出ないことが少なくありません。
そのため、大丈夫とそのままにしてしまう人もいるのですが、放置すると親指以外から痛みが出てしまいます。
手術をおこなうかどうかは最終的に本人にゆだねられますが、専門医によると「親指が中等度以上に曲がりはじめたら手術を検討するサイン」だそうです。
足の病気は外反母趾だけじゃない!意外と知らない足の病気
外反母趾だと思っていたら、実は違う病気だったというケースも珍しいことではありません。
外反母趾と似た症状の病気は他にもあるので、以下にて確認してみましょう。
<内反小趾(ないはんしょうし)>
外反母趾と合併することが多い病気。
足の小指の付け根が靴にあたると、痛みが出るところが特徴です。
皮膚を小さく切開し、骨を針金で固定し治療を行います。
参照:福岡のみらいクリニック
<強剛母趾(きょうごうぼし)>
外反母趾についで多い病気。
真横から見ると、親指の関節部分の骨がまるで鶏のトサカのように盛り上がって見えます。
親指が反らない、靴にあたると痛むなどの症状が出るのが特徴で、高齢の男性に多い病気です。
加齢が原因の一つとも言われています。
なお痛みが生じる場合は、盛り上がった骨を削り、治療をおこないます。
参照:関節が痛い
<モートン神経種>
足の中指と薬指の間が開き、その間にしびれや痛みが起きる病気です。
また、患部に塊があるような違和感を覚える患者さんも少なくありません。
モートン神経種は、近年増えている病気の1つ。
ハイヒールを履いたり、しゃがんで作業をしたりする人に発症することが多く、神経が圧迫されることで痛みが生じます。
手術ではなく薬物療法や生活指導によって足の負担を分担し、症状の緩和および治癒を目指すのが一般的だそうです。
なお、専門医によると「リウマチとの判断がしづらい病気で、画像検査でもわからないことがあるため、注意が必要」とのことです。
参照:医療法人賛健会 城内病院
痛みを我慢しなくていい!外反母趾の靴選びのポイント
外反母趾は靴を履くことでも痛みが生じます(症状の程度によります)。
そのため、すでに外反母趾になっている人はもちろん外反母趾予備軍の人も、症状の悪化を防ぐために足への負担が軽い靴を選びましょう。
以下では、外反母趾の人が知っておきたい靴選びのポイントをご紹介します。
<指の部分にゆとりがあり、親指付け根を圧迫しないほど幅があるか>
外反母趾は、親指付け根の関節部分が突き出してしまうため、靴の幅に余裕を持たせることが大切です。
指が自由に動くか、幅が狭くないかを確認してみましょう。
<インソールにクッション性があるか>
先でも述べたように、外反母趾は扁平足と合併していることが多いと言われています。
扁平足は足へのダメージをうまく逃がせないので、人によっては足裏に痛みが出てしまいます。
しかし足のアーチをサポートできる、クッション性のあるインソールの靴なら歩行を軽やかにサポートしてくれますよ。
<ヒールは低めで安定感があるか>
ヒールが高いと親指付け根がくの字に曲がって関節を圧迫してしまうので、外反母趾の悪化を招くおそれがあります。
そのため、パンプスやハイヒール、ブーツなどのヒールのある靴を履く際はヒールが低くて安定感のあるものを選びましょう。
普段の生活から変えていくことが予防・症状を和らげるポイントです。
まとめ
今や4人に1人は発症していると言われる外反母趾。
自分には関係ないと思う人もいるかもしれませんが、現代においてはいつ発症してもおかしくない病気と言えます。
自分で足の状態をチェックし、痛みや違和感がある場合は医療機関を受診しましょう。
早期に治療を開始すれば症状の悪化を軽減できるので、ぜひ上記を参考に足の病気に目を光らせてみてください。
慢性的に症状がありきつい人には、引っ越しも視野に入れてみてください。
毎日のつらい階段の上り下りに苦しむことも少なくなります。
日常生活を変えることで、生活の質が上がることが期待できます。
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