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「子どもがピアノを習い始めた」「憧れていたピアノを始めてみたい」などの理由から、ピアノの購入を検討している方もいるのではないでしょうか。
ピアノを購入するときは、どの種類を選ぶか、新品と中古のどちらを選ぶのか、置き場所はどうするか、そもそも搬入できるのかなど、色々なことを考えなくてはなりません。
場合によっては、今住んでいる家の床を補強したり、防音設備を取り入れたり、楽器可物件に引っ越したりと、生活にテコ入れしなくてはならなくなるでしょう。
そこで今回は、ピアノの購入を検討している方に向けて、ピアノの種類や大きさ、新品と中古の違い、置き場所、設置の注意点などをご紹介します。
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どのピアノをお迎えする?一般的に知られるピアノの種類
ピアノを選ぶ際は、「グランドピアノ」「アップライトピアノ」「電子ピアノ」の中からどれにするかを決めましょう。
以下にて、それぞれの特徴を簡単に解説します。
・グランドピアノ
主にコンサートなどで使用されるピアノ。鍵盤の数は黒鍵36、白鍵52の計88鍵(7オクターブ)が一般的です。
グラントピアノは鍵盤と弦が床に対して水平に張られています。鍵盤を押すと中のハンマーがテコの原理で上に跳ね上がるため、力の加わり方に無駄がなく、大きな音が出ます(アップライトピアノの約2~3倍)。
素早い連打や細かなトリル※1が引きやすく、1秒間に約14回打鍵が可能です。また、弱音でのレガート※2といった繊細な表現もできるので、あらゆる表現に向いた楽器と言えるでしょう。
定期的な調律や部品の交換を行えば長く愛用できるのも嬉しいポイントです。寿命が長く、資産価値としての側面も持つため、本気で続けたい方にはうってつけのピアノと言えます。
※1元の音と2度上の音を繰り返し早く弾く装飾音の一種。
※2音と音との間が切れないようになめらかに演奏する技法。通常、楽譜ではスラーと指示される。⇔スタッカート
・アップライトピアノ
グランドピアノを家庭用にコンパクトにしたもの。一般的に、鍵盤の数はグランドピアノと同じ88鍵で、1秒間に7回打鍵が可能です。
アップライトピアノは床と垂直に弦が張られているので、鍵盤とハンマーが同じ方向に動きません。
その分音が出るまでにロスがあり、音の強弱(ダイナミックレンジ)はグランドピアノよりも小さくなる他、弾き始めは重く途中から軽くなります。
ただ、グランドピアノよりも安価に、けれど弾き手自身の表現ができるなど、ピアノの特長を感じられる点は優れていると言えます。
グランドピアノと同様に、定期的に調律したり部品交換をしたりすれば、長期に渡って使用可能です。
・電子ピアノ
デジタル技術の発展によって、日々進歩を続けている電子ピアノ。
ピアノの鍵盤の重さを模している他、連打性能も高まり、ペダルを踏むことによる音の共鳴も本物のピアノに近づいているので練習にはぴったりでしょう。
音の種類を選べたり、録音できたり、自動伴奏機能がついていたり、音量を調節できたりと、グランドピアノやアップライトピアノではない機能がついているので、様々な練習が可能です。
また、ヘッドフォンを使えば音が漏れる心配がないので、周囲や時間を気にせず練習できます(打鍵音は響くので対策は必須)。
木目、白、欧風家具調などデザインも様々なので、部屋のインテリアにあわせて好みのものを選べるのも電子ピアノならではの魅力でしょう。
ピアノは新品と中古のどちらがいいの?
ピアノは新品と中古、どちらでも入手できます。どちらが優れているということはなく、それぞれに魅力あるメリットがあるので、弾き手の価値観で選ぶのが得策と言えるでしょう。
以下は、新品のピアノと中古のピアノのメリットです。
・新品のピアノのメリット
>音色に弾き手のクセがついていない
>ファーストオーナーとしていちから音を育てられる
>好みのデザインや音色のモデルを選べる
・中古ピアノのメリット
>高スペックのピアノをお手ごろ価格で入手できる
>お手ごろ価格の個体がある(ただし整備状態に注意)
>現在は製造していないデザインのモデルも購入できる
子どものためにピアノを買うなら、音色がまっさらな新品のピアノがおすすめです。音を育て、ピアノの音色と一緒に成長していく過程を体験できるのは、子どもにとって貴重な時間となるでしょう。
なお、新品は「製品のグレード・色・ブランド」、中古は「製造年式、当時のグレードや色、整備状況」によって価格が変わります。
何を重視するかで値段は変わりますが、自分で判断がつかないこともあるでしょう。その際は、お店の方に質問しながらしっくりくるピアノを探してみてくださいね。
ピアノは大きさによって音の表現が変わる!購入前にシミュレーションしよう
ピアノは、同じ種類であっても大きさによって音の表現の幅が変わります。
アップライトピアノの高さは約110~131cm、グランドピアノの奥行きは150弱~247cmほどですが、背が高い、または奥行きが大きいほど音を響かせる"響板"の面積が広く、また弦も長くなるので表現の幅が広くなるのです。
ただ背が高いと圧迫感があり、奥行きが大きいと場所を取るので、一概に大きいピアノがいいというわけではありません。
小さくても練習には十分すぎるほどのスペックを持つものもあるので、目的と部屋の環境に応じて適切なものを選びましょう。
なお、ピアノは小さいものでも存在感が大きいので、事前に設置イメージを確認しておくことをおすすめします。
ヤマハの「部屋置きシミュレーション」なら、簡易的な間取り図を使いピアノの設置イメージを確認することが可能です。
また、スマホアプリ「RoomCo AR(ルムコ エーアール)」は、スマホカメラを使ってピアノの配置イメージを3Dで可視化できます。
これらの便利な機能を使いながら、ピアノのある生活をより具体的にイメージしてみましょう。
どこでもいいはNG!ピアノにとって快適な置き場所とは
ピアノは繊細で敏感な楽器なので、ところかまわず置くというのはおすすめできません。
以下の点に留意して、ピアノに最適な置き場所を探しましょう。
・湿気が少ない場所
ピアノは温度や湿度の変化に弱いので、キッチンやバスルームのように水を使う場所から離れた場所に置きましょう。
また、窓際も雨が入ってくるおそれがあるため、ピアノの置き場所としては避けたほうが賢明です。
・直射日光があたらない場所
直射日光があたるとピアノが傷むおそれがあるため注意しましょう。
どうしても直射日光があたる場所にしか設置できないという場合は、遮光カーテンなどを使ってできるだけ日光を遮りましょう。
・エアコンが直接あたらない場所
エアコンから出るホコリや水滴によってピアノが傷むことがあるため、エアコンの風が直接あたる場所は避けましょう。
・床暖房がついていない部屋
ピアノを置く部屋は、床暖房がついていない部屋を選びましょう。
床暖房がついているとピアノの脚から熱が伝わり、ピアノの温度が上がって傷んでしまいます。
また、床暖房を切った後に急激に温度が下がるのも、ピアノにとって良い環境ではありません。
ピアノの下に熱を遮断するパネルを置けば多少は温度変化を和らげることができますが、完全には無理なので、どうしてもという場合を除き床暖房のついた部屋は避けたほうが賢明です。
畳の上にピアノを置くのはあり?
畳の上にピアノを置いてもいいか悩む方もいるでしょうが、ピアノは重いのでやわらかい畳の上に置くとかなりの負荷がかかります。
設置していた部分がへこんだり、傷ついたりする原因になるため、できるだけ畳の部屋は避けたほうがいいでしょう。
どうしても和室がいい、和室以外に置ける場所がないという場合は、床補強のボードや敷板などを畳とピアノの間に置いてください。
絶対に畳が傷まないというわけではないですが、多少は負担を軽減できます。
ピアノの音をきれいに響かせるテクニック
ピアノの音をムラなくきれいに響かせたいなら、音が一カ所に集中しないように家具などを利用して音を乱反射させましょう。
音が重なり、やや濁って聴こえるときは、厚手のカーテンや絨毯(じゅうたん)を置いて音を吸収させると音がすっきりと聴こえますよ。
なお、理想的な残響時間は低音域で0.5秒、高音域で0.3秒です。それらを目安に音のムラや濁りを解消しましょう。
ピアノを設置する際の注意点
ピアノを設置する際は、以下のことに注意しましょう。
・壁から10~15cmほど離す
アップライトピアノの場合、ピアノの背面から大きな音が出る作りになっています。
もしも壁につけたまま演奏すると、音の振動が壁に伝わり、部屋の外まで音が漏れてしまうでしょう。
隣の家や直接面した壁に向けて置くのはやめ、部屋と部屋を仕切る壁やふすまなどを背にしてください。
やむを得ず外壁面におく場合は、壁から10~15cmほど離しましょう。音は発信源からの距離が2倍になると強さが1/4になるので、多少は音漏れを軽減できるはずです。
・右側にスペースをあける
一般的に、グランドピアノの屋根は右側から開くため、設置の際は右側のスペースを十分に確保してください。
調律作業の都合上、どうしてもピアノの右側に調律師が入れるスペースが必要です。
調律のたびに移動させるというのは現実的ではないので、最初の設置段階でちゃんとした置き場所を決めるようにしましょう。
・床の補強が必要か、重さに耐えられるかを確認する
アコースティックピアノ(グランドピアノ・アップライトピアノ)は重く、グランドピアノは約255~410kg、アップライトピアノは約210~275kgもあります。
最悪、床が抜けてしまう可能性があるため、床の補強が必要になってくるでしょう。
一戸建ての一階ならピアノを置く部屋の床下補強で間に合いそうですが、賃貸物件だとそうはいきません。
楽器可物件でも一部の楽器を規制しているところもあるので、部屋がピアノの重さに耐えられるのか、あらかじめ不動産会社や大家さんに確認しておきましょう。
なお、電子ピアノの重さは約40~80kgなので、床の補強をしなくても大丈夫でしょう。心配なら、こちらも確認してみてくださいね。
ピアノの健康状態を把握しよう!こんな症状が出たら修理を依頼
温度や湿度の変化が激しい場所にピアノを置くと、鍵盤が上がらない、音が出ないなどの不具合が起きやすくなります。
また、湿度が高いとカビが生えやすくなり、乾燥しすぎると木材が収縮して割れてしまうこともある他、木材の膨張や収縮によっては音が狂うこともあります。
これらの問題に気づいたら、すぐに修理を依頼しましょう。ピアノはとても繊細な楽器なので自分で修理しようとせず、プロの調律師や修理業者に依頼してください。
プロに任せるのが◎!ピアノの移動は専門業者に依頼しよう
新しくピアノを購入するのではなく、実家のピアノを運びたい、ピアノと一緒に引っ越ししたいという場合は、ピアノ専門の運送業者に運搬を依頼しましょう。
運搬のノウハウがなく、リスクが高いことから、一般の引っ越し業者がピアノを運ぶケースはほぼありません。
仮に他の荷物と一緒に引っ越し業者に依頼しても、引っ越し業者がピアノ専門の運送業者に委託するケースが多いので、あらかじめ自分で依頼し、見積もりを取ってもらうほうがいいでしょう。
ピアノの搬出入方法は住居の状況によって異なり、また搬出入方法によって価格も大きく変わります。
・現住所はどこで部屋は何階なのか
・新住所はどこで部屋は何階なのか
・エレベーターの有無とサイズ、扉の開き方
これらは確認される事項なので、答えられるようにしておくとスムーズです。
ピアノの雑学!歴史とピアノの正式名称とは
グランドピアノの原型ができたのは、1709年ごろ。イタリア人のチェンバロ製作家・バルトロメオ=クリストフォリによって作られました。
バルトロメオは、チェンバロの音の強弱を表現しにくい点に不満を感じていたそう。そしてその不満が、それがピアノの原型となる楽器「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」の考案につながったと言われています。
グランドピアノは、長い歴史とともに改良されて現在の形になりました。アクション機構や機能美はほぼ完成形と言われており、100年以上もの間、その姿をとどめています。
なお、ピアノの正式名称は「フォルテピアノ」といいます。
まとめ
ピアノは種類があり、それぞれに特長があるので、購入の際は弾き手の好みを優先してもいいかもしれません。
ただ、大きさや重さなどクリアしなくてはならない問題も多いので、家が楽器を迎えられる状態なのかを確認した上で購入することが大切です。
またピアノは強度に優れており、長く利用できる楽器ですが、繊細な面もあるので環境次第では修理が必要になることもあります。
慎重に置き場所を決めて、ピアノにとって快適な環境を整えてあげましょう。
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